地盤改良工法

薬液注入工法:二重管ストレ-ナ工法(複相式)

【工法概要】
 まず瞬結ゲルタイムの薬液を圧送することで、人為的に乱れた薬液の送りやすい箇所などを塞ぐ。このパッカ効果により薬液の拡散を防いだあと、ゲルタイムの長い薬液を注入して、必要箇所における土粒子の間隙への均質な浸透を可能にする。実際の施工では、ボ-リングロッドの下から水を送りつつ所定の深度まで削孔し、削孔が終了したら、モニタの上部に設けたストレ-ナより瞬結ゲルタイムの薬液を注入し、その後それより少し下に設けたストレーナより緩結ゲルタイムの薬液を注入する。この作業を注入範囲の下側から20~50㎝のステップで順次繰り返し、所定範囲の改良を行う。比較的簡単な施工システムで高い改良効果が得られる。現在では注入工事の大部分でこの工法が採用されている。

【工法概要図】
二重管ストレ-ナ(複相式)施工手順概要図

【適用地盤と注入形態】

ダブルパッカ-工法

【工法概要】
 ダブルパッカ-工法は、先ず地盤内に注入外管を設置し完了後、最初に地盤の層境や大
きな空隙を埋めるための注入を行う(1次注入)。続いて土粒子の間隙に浸透するように数分から数時間という長いゲルタイムを持つ溶液型の薬液を注入する(2次注入)。この施工手順で地盤を一体固結させ地盤強化、止水性を確保する工法である。

【工法概要図】
ダブルッパカ-工法施工順序図

【適用地盤と注入形態】

高圧噴射攪拌工法:CCP工法

【工法概要】
 CCP工法は、ロッドの先端に装着したモニターから超高圧硬化材を、噴射させ、回転・引き上げすることにより地盤にφ300mm~φ500mmの円柱状の改良体を造成する工法である。使用する硬化材と機械装置とを組み合わせた施工法と言える。また、本工法は実績を重ね更に発展し、・軟弱地盤地帯に対応でき、・砂質土・N値の高い地盤・粘着力のある地盤を対象として、開発されたのがCCP-L工法(Chemical-Churing-Pile-Large)、CCP-S工法(Chemical-Churing-Pile-Super)、及び水噴射切削によるCCP-LE工法(Chemical-Churing-Pile-Large Ecology)、CCP-SE工(Chemical-Churing-Pile-Super Ecology)である。工法・土質条件によっては改良径がφ800mm~φ1200mmに至る。

【工法概要図】
CCP施工手順図

【工法の種類と有効径の関係】

高圧噴射攪拌工法:JSG工法

【工法概要】
 JSG工法は、二重管の先端から超高圧でセメント系硬化材を圧縮空気と同時に噴射し回転しながらロッドを引上げることにより、直径1~2mのパイル状固結体を造成する工法である。 空気を伴った超高圧硬化材液を地盤中に回転して噴射させ地盤を切削すると同時に、円柱状の固結体を造成する。

【工法概要図】
JSG施工手順図

【本工法の基準】

高圧噴射攪拌工法:CJG工法

【工法概要】
 CJG工法は超高圧水+空気+硬化材を使用し、三重管ロッドの先端に装着したモニターから超高圧水に空気を沿わせて地盤を切削し、下方から硬化材を充填させ、回転・引き上げすることにより地盤に1.0m~2.0mの円柱状の改良体を造成する工法である。

【工法概要図】
CJG施工手順図

【本工法の基準】

浅層改良工法:表層改良工

【工法概要】
 表層改良工とは、支持層が浅い(概ねGL-1.5m未満)軟弱層に対して、すべてセメント系固化材の粉体と現地盤とをバックホ-等で混合攪拌を繰り返した後、転圧締固めにより所定強度以上の平面改良体を作る工法である。

【工法概要図】
施工概要図

【工法手順図】
表層改良工工法の施工フロ-(事前の配合試験実施後)

【土質別の固化材添加量と強度発現相関図例】
太平洋セメント株式会社様資料より

浅層改良工法:柱状改良工

【工法概要】
 セメント系固化材を水と混ぜてスラリー状にして、地盤内にポンプで注入し、撹拌翼によって対象土と混合して撹拌することによって化学的に固化して改良柱体を造成するものである。 建物荷重に必要な支持地盤が比較的深い部分にあり、地表面から軟弱層が続く場合に用いられる工法である。 表層地盤改良が難しい場合に対応出来る。

【工法概要図】
柱状改良工施工フロ-図

【工法の標準値・管理項目】

Scroll Up